有限要素法とは?


 有限要素法は、工学的諸問題の実際的な数値解析手法で、構造力学、熱、流体、電気な どの方面に用いられています。
例えば、例として大阪府の温度分布を考えてみます。大阪府の温度を府内くまなく連続的に計算することは、いくら高速のパソコンを持っていても困難です。そこで、領域内に任意の数点をとり、この諸点における温度についてまず計算をする。この最初に拠点とした点を節点という。節点は、現象の変化が著しいと予測される付近では多くとった方がいい。
次に、これらの節点を結んで三角形を作る。これを要素といいます。有限要素法は、このように考察領域(ここでは大阪府内)を全体として考えるのではなく、三角形領域に分割し、その三角形領域ごとに考えるものです。


右上に、実際に有限要素法を用いて作成したSRモータのメッシュ分割の図を載せておきます。メッシュはギャップ部分に近づくにつれて細かくしてあります。ちなみに、要素数は12630接点数は6360、ギャップ部分については半径方向に3段(擬似的に6段?)、回転方向に0.75゜となっております。ギャップの段数については諸説ありますが、1〜5段で余り変化がないことを確認しました。プログラムの機能としては、あるロータ位置でのトルクインダクタンスを算出できるだけでなく、磁力線磁束密度分布をみることもできます。これらの機能を用いて最適設計をする訳です。

我が研究グループでは、講師である真田先生がプログラミングした2次元有限要素法を使っています。実験値との比較として、6-4TypeのSRモータの自己インダクタンス特性、磁気飽和曲線、スティフネス特性を示します。いずれの図においても、有限要素法の解析結果と実験値がよく一致しており、2次元有限要素法の妥当性が示せたと思います。
また、最新バージョンとして、動解析有限要素法兼田さんが作成中です。ご期待下さい。



 


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